【傷官】
傷官とは官(権威・名誉)を傷つける星といった意から来た名称です。
焦燥・闘争・不和・不満を持つアウトローの星で、吉星である正官星の働きを 傷つけ奪います。
プライドが高く、自身の意に沿わないと誰でも極端に嫌う傾向があります。
不名誉・詐欺・暴力沙汰などで犯罪に関連し易く、女性が持つと夫を剋し結婚運を 破り、後家になる傾向があります。
四柱に印綬・倒食或いは正財・偏財が在ると凶意を制し大過無きを得ますが、 比肩・劫財があると凶意を強めます。

@性格。
反逆精神に支配される星で、寛容性を最も要求されます。
気位が高く人を見下す傾向があり、社会生活で誤解を招きます。
この激情的な性格が芸術的に優れた才能を発揮します。
この妥協を欠く性格も人並み以上の正義感から発するものです。
頭脳明晰にして探究心旺盛なので、芸術・技術面に特異な才能を持ちます。
社交性には欠け才能を枯らし変人で終わる人も居りますが、 一芸に秀でる才能があり目標が定まると大成します。

A職業。
一匹狼の傷官は人の上に立つ頭領運で、良きパートナーを得る事で 事業家として大成功します。
芸術家の星でもあるのですが、特に彫刻家・建築家・陶芸家に向きます。
また、組織においては技術面で能力を生かせば発展します。

B金運。
傷官は財を生ずる点では食神と同じですが、金銭より名を挙げたい傾向が強く 青年期には、なかなか金が残りませんが、中年以降の財運はまず心配が ありません。
男性は配偶者によって財運を作りますので、堅実な人を選ぶ事が重要です。

C結婚と恋愛。
傷官の反逆精神が発揮され、周囲の反対を押し切って結婚するケースが多いのが この星の特長で、一般に一度では収まり難く、特に四柱に比肩星があると再三 結婚を繰り返します。
恋愛に於いては衝動的になりますが一旦手中に収めると急速に熱が冷めるので 始末に負えません。
女性は怒ったり泣いたり感情が激しいのが特長で、後家か夫の浮気で苦労します。

D健康。
この星は災難からくる事故に最も注意を要します。
怪我や手術の暗示があり、女性は産婦人科系統を患う傾向があります。
元来丈夫な生れで無理はききますが消化器系統に問題があります、 病気になると必ず入院や手術を伴う怖さを持っていますので十分な注意が必要です。

E子供運。
子供運の薄い星であまり期待できません。
凶星に遇うと幼少で失い、補助星に死があるとさらに強調されますが、 長生を持つと子供によって安泰を得ます。

*--------------------------------------------------------------------*

【傷官と他の宿命星との関係】

年柱・月柱・時柱にそれぞれ「傷官-偏財」「傷官-印綬」などとあるのを見ます。
二柱にまたがってはいけません、あくまでも一本の柱の中の組合せで観ます。
見方は、まずどの柱にあっても命式の中に該当する組み合わせがあれば、 そのような傾向があるものととらえます。
次に、年柱にあれば親又は先祖に、月柱にあれば家族に、 時柱にあれば子供や子孫に当該の傾向が表れるものと解釈します。
傷官-比肩
傷官-劫財
傷官-食神
傷官-傷官
傷官-偏財
傷官-正財
傷官-偏官
傷官-正官
傷官-偏印
傷官-印綬

【傷官と補助星との関係】

年柱・月柱・日柱・時柱の宿命星(上段)、臓干宿命星(下段)と同じ柱にある補助星との関係をみます。
二柱にまたがってはいけません、あくまでも一本の柱の中の組合せで観ます。
年柱にあれば幼年運・親・先祖、月柱にあれば壮年運・家族・兄弟姉妹、日柱にあれば晩年運・配偶者、 時柱にあれば最晩年運・子供・子孫に関する暗示と解釈します。
傷官-長生
傷官-沐浴
傷官-冠帯
傷官-建禄
傷官-帝旺
傷官-衰
傷官-病
傷官-死
傷官-墓
傷官-絶
傷官-胎
傷官-養