【山地剥】 『さんちはく』崩壊寸前の危機の時です。 ≪運勢予報≫ 大雨。 ≪卦辞≫ 『剥、不利有攸往』 「はくはゆくところあるによろしからず」 ≪運勢≫ 『剥』は追剥の剥で、剥ぎ取ること。 山地剥の時には進んで事を行なってはならない。 この卦は全体を圧縮すると山になり、上爻が山崩れを起こして下まで落ちていく姿を表わします。 山地剥の時は崩壊寸前で足元が不安定な時です、全てを剥ぎ取られるような危険が近づいている状態です、 このような時には最低限、自分の立場・身を守り、何事ついても進むべきではありません、 様々な災難や事故も起こり易い時ですから、注意を怠らないことです。 ◆入学◆ 目標を下げたほうが良いでしょう。 ◆紛失物◆ 家庭内の物なら、棚の上など高い所に置き忘れています。 ◆運勢傾向◆ 山崩れの様に足元が不安定ですので慎重さが必要です、部下の背反から運が逃げていきます。 ◆願望◆ 味方が少なく孤軍奮闘せざるをえません、隠忍して好機を待ちましょう、実力不足で望みを叶えるのは困難です。 ◆交渉◆ 相手が頑固で強硬です、纏まり難いので時期を待つことです。 ◆事業◆ 表面は盛大に見えても内部に人間関係や経済的に破綻をきたす要素があります。 ◆住居◆ 土台が不安定で基礎の脆い老朽家屋です、改築・新築したほうが良いでしょう、移転は取り止めるべきです。 ◆愛情◆ 女性が強く男性が心身ともに消耗する腐れ縁ですので別れるべきです、発展性も明朗性もない仲なので再出発すべきです。 ◆結婚◆ 纏めるべき縁ではありません、取り止めた方が幸せです、纏まっても、生別・死別のおそれがあります。 ◆旅行◆ 取り止めると吉、殊に登山や高所での事故・飛行機事故などに注意を要します。 ◆相場◆ 下落している場合は高騰するが、高値圏内にある場合は暴落のおそれが十分にあります。 ◆健康◆ 神経衰弱、ストレス、脳出血、憂うつ症、頭痛、頭部の腫物、肩こり、背の痛み、元気消耗、精力消耗、過労など。 病勢は相当進行しており、重病は危篤・再起不能の兆候があります。 ◆出産◆ 転落・打撲・性生活の不摂生による母体の不健全が胎児に影響します。 ◆人物◆ 頑迷・強情・独善的で他人と楽しめず孤立化する人物です、気位が高く物欲に過ぎ転落の恐れがあります。 ≪初爻の爻辞と対処法≫ 『剥牀以足、蔑貞凶』「しょうをおとすにあしをもってす、ていをほろぼせばきょう」 『牀』はベッド、『蔑』は滅ぼすこと。 ベッドの脚が崩れる、貞正を失えば凶。 足元が揺らぎ始めています、部下の造反などに目を光らせるべきです。 ≪二爻の爻辞と対処法≫ 『剥牀以弁、蔑貞凶』「しょうをおとすにべんをもってす、ていをほろぼせばきょう」 『牀』はベッド、『弁』はベッドの脚の付け根のこと、『蔑』は滅ぼすこと。 ベッドの脚の付け根が崩れる、貞正を失えば凶。 中心人物の造反のため会社が揺らぎます、早く災難を避ける方法を考え守りを固めることです。 ≪三爻の爻辞と対処法≫ 『剥之无咎』「これをはくすとがなし」 ベッド本体が崩れるが問題はない。 仲間外れになってでも正道を守るべき時です、つまらない連中とは手を切りましょう。 ≪四爻の爻辞対処法≫ 『剥牀以膚、凶』「しょうをおとすにはだえをもってす、きょう」 『牀』はベッド、『膚』は人の皮膚、すなわち人のこと。 ベッドが崩れて人の上にまで危険が及ぶ、凶。 この上ない危険が迫っています、身一つで至急逃げるしかありません。 ≪五爻の爻辞と対処法≫ 『貫魚、以宮人寵、无不利』「うおをつらぬく、きゅうじんのちょうをもってす、よろしからざるなし」 『魚』は衆陰「初爻から5爻まで」を指す。 魚の目指しの如く女官を従えて、君の寵愛をうけるようであれば、よろしい。 災いの渦中の一服、貴方の従順さが愛され上司の引き立てを受けます、妥協策を講じて無難な時です。 ≪上爻の爻辞と対処法≫ 『碩果不食、君子得輿、小人剥廬』「せきかくらわれず、くんしよをえ、しょうじんろをおとす」 『碩果』は大きな果実、『輿』は車、『廬』はすみかのこと。 たった一つ残った大きな果実を誰も食べることはできない、君子は馬に乗り、小人は住む所すらない。 災難の時が去って新しい状態に移り変わろうとしています、時の審判を仰ぎましょう、 実力のある人ならやっと日の目を見る時が来ました、今は無理をせず、再起に備えることです。 |