【山水蒙】 『さんすいもう』先が朦朧として見えない時です。 ≪運勢予報≫ 雨。 ≪卦辞≫ 『蒙亨、匪我求童蒙、童蒙求我、初筮告、再三涜、涜則不告、利貞』 「もうはとおる、われどうもうをもとむるにあらず、どうもうわれをもとむ、しょぜいはつぐ、 さいさんすればみだる、みだるればすなわちつげず、ていによろし」 ≪運勢≫ 『蒙』とは、木をおおいつくしてしまうつる草のことで、文字どおり朦朧としていること。 山水蒙の時、通じる、教える側が生徒を求めるのではなく、生徒が先生を求めて教えを乞うのが本来の教育の姿である、 第一回目の初筮は正しい答えを告げるが、何度も何度も占うと、疑う心によって天が正しい答えを告げない、 貞正であればよい。 山水蒙の時は、先が朦朧として見通せず、将来が未知数の状態です、従ってこの卦は教育の卦ともいわれます、 山水蒙の時には、未熟な自分を啓発するよう、良き指導者を求めて、学問に励んで教養を高めることです。 ◆入学◆ 中学校までの下級学校の入学ならば良いでしょう、高校・大学といった上級学校には適しません。 ◆紛失物◆ 大抵は家の中に在りますが見つかりにくい時です、また置いた場所を忘れている場合が多いです。 ◆運勢傾向◆ 前途の見通しが立たない時です、家庭内特に子供の問題で悩みまが初めは全くらちのあかない事も次第に伸展していきます。 ◆願望◆ 方針も立っていないので実力を養うときです、目上の人や指導者の忠告・助言を得るべきです。 ◆交渉◆ 焦点が曖昧な為成立しません、相手に騙されない用心が必要です、返答は延ばして再考・再検討すべきです。 ◆事業◆ 内部に不明朗な点や不満がたくさんあります、方針が稚拙で未熟です。 ◆住居◆ 欠陥住宅や雨漏りに注意して下さい、移転は見あわせた方が良さそうです。 ◆愛情◆ 年令の違いや態度が未熟なため親しさが湧きません。 ◆結婚◆ 表面にでない障害や悩みごとのために縁談が進展しません、結婚の時期はまだ熟していません、先に延ばしたほうが良いでしょう。 ◆旅行◆ 気が進まないという気持がどこかにあります、取り止めたほうが無難です。 ◆相場◆ 好材料がなく低迷を続けますが、長期的にみると期待がもてます、当分冴えないので手出しは慎重にしてください。 ◆健康◆ ノイローゼ、神経衰弱、耳鼻の病、肺の疾患、小腸の疾患、下痢、冷え症、腎臓病、手足の痛み、動脈硬化、婦人病など。 薬効が弱くて長引きます。 ◆出産◆ 安産ですが多少遅れがちです。 ◆人物◆ 妄想・妄念の多い人で迷いが多く他人に欺かれます、家庭に悩み事があり子供で苦労します。 ≪初爻の爻辞と対処法≫ 『発蒙、利用刑人、用説桎梏、以往吝』「もうをはっす、 もってひとをけいするによろし、もってしっこくをとく、もってゆけばりん」 『刑』は刑罰、『桎梏』は手かせ足かせのこと。」 無智蒙昧の者がいる、刑罰を用いるぐらいに厳しい態度が良い、 わかれば手かせ足かせを外してやる、いきすぎた仕打ちは良くない。 物事の始めに当たっては厳しい態度で臨むべきですが、限度は知っておきましょう。 ≪二爻の爻辞と対処法≫ 『包蒙吉、納婦吉、子克家』「もうをいるきち、ふをいるきち、こいえをよくす」 『包』は包容すること。 道理のわからない者を包容し、妻を迎えて吉、子がよく家を治める。 良き指導者の態度です、縁談のある人は乗ってみるべきです。 ≪三爻の爻辞と対処法≫ 『勿用取女、見金夫不有躬、无攸利』「じょをとるにもちうるなかれ、きんぷをみてみをゆうせず、よろしきところなし」 その女を妻に迎えてはならない、金持ちの男とみれば近づいて、身持ちが悪い、良いことはない。 文字通り、縁談は避けるべき時です、金持ちの男を目当てとするような打算的な行動では良い事はないでしょう、 また、金銭のトラブルに巻き込まれないよう心することです。 ≪四爻の爻辞対処法≫ 『困蒙吝』「もうにくるしむりん」 無知蒙昧の愚かしさに苦しんでもどうしようもない。 あなたが孤立無援なのは人の忠告を聞かないからです、頑固な考え方を改め教養を高めることです。 ≪五爻の爻辞と対処法≫ 『童蒙吉』「どうもうきち」 学ばんとする童子のように素直で謙虚である、吉。 何事も学び取ろうとする素直な態度があなたを成長させます、先輩の意見を素直な態度で乞うことです。 ≪上爻の爻辞と対処法≫ 『撃蒙、不利為寇、利禦寇』「もうをうつ、あだをなすによろしからず、あだをふせぐによろし」 『寇』は敵、賊のこと。 思い上がった無知の者を厳しく指導する、この者が他人に対して迷惑とならないように、 また、この者が他人の憎しみを買わないようにするのが良い。 敵をつくらぬよう言動に注意する時です、今は守りの姿勢で過ごすことです。 |